大湯環状列石(史跡)

更新日:2024年02月01日

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大湯環状列石の写真

大湯環状列石

国指定特別史跡

昭和31年7月19日指定
平成2年3月8日追加指定
平成6年1月25日追加指定
平成13年8月13日追加指定
平成27年10月7日追加指定
所在地 十和田大湯字野中堂ほか
所有者 鹿角市

 遺跡は昭和6年(1931)、耕地整理の際に発見された。

 遺跡は縄文時代後期前葉~中葉(今から約4000年前)につくられたものである。万座と野中堂の二つの環状列石が主体となっており、万座環状列石の最大径は54.25メートル、野中堂環状列石の最大径は44.00メートルである。

 環状列石は川原石を雑然と置き並べたものではなく、数個から十数個の石を円形・楕円形や菱形などに組み合わせた組石遺構が集合したもので、これらが二重の円環を描くように並べられており、最も形の整った「日時計状組石」は各々の環状列石の中心から北西側にある。

 これまでの発掘調査によって環状列石そのものは「組石墓」の集合体であり、これを中心に掘立柱建物、貯蔵穴・土坑、遺物廃棄域が同心円状に広がっていることが分かった。

 また、環状列石の原型と考えられる一本木後ロ配石遺構群や掘立柱建物群、竪穴住居跡、環状配石遺構、石列、柱列などの遺構がたくさん発見されている。

 これら遺構とともに多量の土器、石器、土製品、石製品が出土している。土器は用途に合わせて色々な形のものが作られるほか、赤色顔料を塗り日常使用するものと区別したものもある。 土・石製品も種類が多く土偶、鐸形・キノコ形・動物形土製品、石刀、足形石製品などがあり、これらは環状列石を囲んで行われた葬送儀式や自然に対する畏敬の念を表す「祈りとマツリ」に使用された道具と考えられている。

 平成10年から環状列石の性格、縄文の原風景を体感できるように環境整備が行われており、14年にはガイダンス・体験施設として大湯ストーンサークル館を開館した。

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