地籍調査について
地籍調査って何? ~杭を残して悔いを残さず~

地籍調査のロゴマーク 調査に使用される杭をモチーフにしています。
そもそも地籍とは土地の戸籍のようなもので、土地の所有者や形、用途等の記録のことをいいます。戸籍が全ての人に存在して様々な場面で使用されるように、地籍も全ての土地に存在し、様々な場面で利用されています。
地籍調査とは、これら地籍の記録を一筆ずつ調査していく国の事業です。
(ちなみに、土地は筆( 「ピツ」、または 「フデ」 と読みます)という単位で数えます。)
現在、鹿角市の地籍の情報は秋田地方法務局に保管されています。
では、既に登録されている地籍をどうしてもう一度調査しているのでしょうか?
実は地籍調査が実施される以前の地籍の多くは、明治6年に開始された地租改正の際の記録を基にして作成されています。
全てがそうというわけではありませんが、実に140年近く昔の記録に基づいた課税や売買が行われている土地が、現在でも少なからず存在するということになります。
地租改正の際の測量は住民の自己申告制であり、実際の面積や形とは大きく異なっている場合がほとんどです。仮に正確に測量していたとしても、140年もの間に地形が変わってしまっていたりもします。そのような古い記録を更新し、より現況に即した土地の管理・運営を行うことを目的として地籍調査は行われています。
鹿角市の地籍調査は、鹿角市市制1年前の町時代、昭和46年に始まり、現在は平野部を中心として約56%の調査が終了しています。
今後は山間部等を中心として地籍調査をおこなっていく予定です。

地籍調査前の公図
明治時代に縄などを利用して測量したものです。


地籍調査後の集成図
公図と比べて大きく変化しています。

杭は境界を表す大切な目印です
よく見ると色々なところで見かけることができますよ。
地籍調査では土地の境界の折れ点部分に杭を打って境界を明らかにしていくことから、 「杭を残して悔いをのこさず」すなわち、地籍調査で杭を打ち込むことで地籍をはっきりさせ、土地のトラブルが発生した際に、「地籍調査のときに杭をしっかり打っておけばよかった!」と後悔のないようにしましょうという意味の標語があります。
適正な土地の活用や無用のトラブルを避けるためにも、地籍調査におきましては皆様のご理解とご協力をお願いいたしております。
更新日:2024年02月01日