月山神社本殿
読み:がっさんじんじゃほんでん
月山神社本殿1棟
月山神社は、坂上田村麻呂(さかのうえたむらまろ)が蝦夷平定について祈願したと伝えられる古い神社で、藩主及び地域住民の信仰が深かった。大正14年には鹿角でただ1社県社となっている。
享保20年(1735)まで4度の山火事に遭い、現存する本殿は、元文(げんぶん)5年(1740)に建立されたものである。
本殿は、社殿の向拝、拝殿、幣殿と続く最も奥にあり、幣殿を鞘堂として、高床式、高欄を配した流造である。長い間無蓋の状態であったが、嘉永元年(1848)に鞘堂が建立され、以後風雪から保護されるようになった。
この本殿には組物が多用され、蟇股、木鼻などに華麗な文様、丸彫が施されている。流れるような庇部分も一連の繁垂木である、長年風触に耐えてきたため木目が美しく浮き出ている。
- 流造…神社本殿形式の1つ。神明造の屋根に反りをつけ、その前流れを長くしたもの。
- 高欄…端の反り曲がった欄干
更新日:2024年12月06日