奥州南部領図十郡

更新日:2024年12月06日

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読み:おうしゅうなんぶりょうずじゅうぐん

奥州南部領図十郡1幅

奥州南部領図十郡1幅の写真
市指定有形文化財(歴史資料) 
  • 指定日:平成12年6月30日
  • 所在地:花輪字荒田4-1
  • 所有者:鹿角市教育委員会

大湯北氏は、秋田、津軽藩境の守備のため配置された盛岡藩の譜代の重臣で、明治になるまで大湯館主を務めていた。また、諏訪家は、代々北家の内役人として家政を司っていた。藩境守備という北氏の職掌のため、藩から領図を与えられ、諏訪家が所持していたものと考えられる。

この絵図は、極めて緻密で美しく彩色が施され、街道筋に設けられた一里塚や里程などが細かに書き込まれ、また要所要所にはその土地で起こった大きな事件などが記載されている。

盛岡藩では正保二年(1645)に領内総絵図を書き上げているが、元禄十年(1697)に幕府より領内図の改訂を命ぜられ、同十二年に再書き上げが行われている。盛岡市中央公民館所蔵の正保四年と元禄期の総絵図との比較から、諏訪氏所蔵の絵図は元禄期のものの写しと考えられる。なお、絵図裏面に碪山写之とある。

藩境、郡名、村名等、元禄期の南部領の実態を最も正確に伝える歴史資料として貴重なものである。 (材質 和紙、寸法 286センチメートル×170センチメートル、色彩多色書き、画工 碪山)

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