又鬼用具(熊槍・玉造り器)
読み:またぎようぐ(くまやり・たまつくりき)
又鬼用具3点(熊槍・玉造り器)

市指定有形民俗文化財
- 指定日:昭和52年2月4日
- 所在地:十和田大湯
- 所有者:個人
猟にあたって、銃が普及してからも常に猟具として携行されたものに熊槍(タテ)がある。熊槍の穂先には片刃の厚い包丁のような山刀刃と三角刃とがあり、普段は熊などの毛皮で作った鞘をかぶせておき、中子に紐を巻いて携帯した。使うときは柄を近くにある木でつくり、穂先を紐で結び付けたという。熊を脅す金具のついたものもあった。火縄銃のころは一発しか撃てないので、弾丸がはずれたときは、この熊槍で立ち向かい、突き刺した。
狩猟具としての鉄砲は、明治中頃まではもっぱら火縄銃が使用されていた。この玉造り器は火縄銃の玉(弾丸)用として、鉛を流し込んでつくる玉の鋳型である。獲物に命中した玉は抜いて貯えておき、これを新しい鉛と混ぜて次の玉とすると、必ず命中するといわれていたという。
更新日:2024年12月06日