栗山家「古代かづの紫根染・茜染資料」
読み:くりやまけ「こだいかづのしこんぞめ・あかねぞめしりょう」
栗山家「古代かづの紫根染・茜染資料」染物38点、道具37点

市指定有形民俗文化財
- 指定日:平成6年4月1日
- 所在地:花輪字荒田4-1
- 所有者:鹿角市教育委員会
紫紺染・茜染は、鹿角の山野に自生する紫根・茜根の染め草を石臼で搗き、染料を抽出する古代染色技法を伝えていた。下染をしてニシコオリ(サワフタギ)の木灰汁で100回以上染めてから約1年間布地を枯らし、その後本染に入り、染液に10回位繰り返して染める純粋な草木染である。布地は羽二重、木綿などが用いられ、代表的な模様には手絞による大枡、小枡、立枠、花輪絞があり、濃い紫と茜の色調の中に白い絞りが染め残された模様は優雅さを醸し出している。
これらの染物は、栗山文次郎、文一郎父子による貴重な作品であり、用具は父子2代にわたって使用されたもので、鹿角における唯一のものである。
文次郎は昭和19年に技術保存資格者に認定され、28年にはその技法が全国唯一のものとして国から無形文化財(記録作成者)に認定された。父亡きあと文一郎がその技法を受け継ぎ、技術保持者として53年に県無形文化財に指定され、平成3年に没するまで古来の技法を守り伝えた。
現在は、一般社団法人「鹿角紫紺染・茜染研究会」が「鹿角紫根染・茜染」の復活と伝承を目指し精力的に活動している。
更新日:2024年12月06日