かづの牛
「かづの牛」とは
かづの牛は、国産和牛で「日本短角種」という品種です。
江戸時代に全国でも有数の鉱山地帯であった尾去沢から産出される鉱石を運搬する使役牛として飼育されていた「南部牛」がルーツとなっています。
明治時代に入り、在来種「南部牛」と外来種である「ショートホーン種」を掛け合わせて改良したものが、昭和32年に「日本短角種」として品種登録されました。
「鹿角短角牛」と呼ばれていた短角種が、本格的に肉用牛として飼われたのは戦後で、かつては鹿角市・小坂町で約3,000頭が飼育されていました。その後は減少を続けており、全国的にも希少な品種として位置づけられています。
かづの牛(日本短角種)の特徴
夏山冬里方式
日本短角種は、放牧適性が高く、粗飼料でも増体できる特徴があります。
鹿角の畜産農家では、古くから比較的冷涼な気候な夏季(5月上旬~10月下旬)に山(放牧地)へ放牧し、積雪量の多い冬季(11月~4月)は里(牛舎)で飼養する「夏山冬里方式」により、稲作や果樹との複合経営を行っていました。
著名な高級ブランドの和牛は、ほとんどが生涯を牛舎の中で育ちますが、かづの牛は、市内4か所の公共牧野を活用し、5月上旬から10月下旬まで牧野でのんびり過ごすことから、ストレスフリーで健康状態が優良です。
地元由来の飼料
繁殖牛や子牛には地元醤油工場の醤油かすを与え塩分補給させるほか、肥育牛には地元産WCS(稲発酵粗飼料)や地元産のりんごかすなど、米・りんごの生産地である鹿角ならではの地元由来のものも給餌しています。
希少な品種
日本で飼養されている和牛の約98%が黒毛和種(黒毛和牛)であり、日本短角種は和牛の1%にも満たないほど非常に希少な品種です。
かづの牛の肉質の特徴
低脂肪の赤身肉
かづの牛は、黒毛和牛と比べ脂肪分が少なく、美味しさのもととなる遊離アミノ酸が多く含まれているのが特徴です。適度な歯ごたえがあり、噛むほど味わいが増す赤身肉をぜひご賞味ください。
かづの牛に関するお問い合わせ先
秋田県畜産農業協同組合鹿角支所 電話 0186-25-3311
更新日:2024年02月01日