令和8年第2回鹿角市議会定例会(施政方針・行政報告)

更新日:2026年02月27日

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令和8年2月27日報告

令和8年第2回鹿角市議会定例会の開会にあたり、まずは、今冬の大雪により被害に遭われた皆様に、心からお見舞い申し上げます。

今回の大雪につきまして、秋田県内では、県北を中心に積雪が増加し、鹿角市においては、積雪深が146センチメートルを記録し、平成27年に記録したこれまでの最大値130センチメートルを更新するなど、記録的な大雪となりました。

本市は雪害対策本部を設置し対応にあたってまいりましたが、市職員、県職員、消防署員及び消防団員による除雪支援隊を組織し、社会福祉協議会と連携しながら延べ438人の活動により高齢者等住宅73世帯の除排雪を実施しました。

大雪により建物のほか、農業施設や公共施設などでも被害が報告されており、被災箇所の早期復旧に全力を挙げて取り組んでまいります。

また、果樹については、樹園地までの農道の除雪作業を進めており、関係機関と協力しながら被害状況の確認作業を行っております。

営農意欲の低下を招かないよう関係機関と連携し、円滑な復旧支援を行ってまいります。

それでは、令和8年度の市政運営の基本方針及び主要施策の概要を申し述べさせていただき、議員各位をはじめ市民の皆様にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

私が市民の皆様からの負託を受け、鹿角市長に就任してから2年目を迎えますが、この10か月、市政の推進にあたっては、「活気と対話のある市政を土台に鹿角の未来を力強く描く」という私のビジョン(公約)を通じて、まずは市職員、そして市民の皆様に行動変容を求めつつ、私自身も問題を先送りせずに意思決定を行い、課題解決に果敢に取り組んでまいりました。

引き続き、常に市民の皆様の立場で考え、対話を重ねながら、一つひとつの取組みを着実に前に進め、「誇れるふるさと鹿角」を次の世代につないでいきたいと考えております。

鹿角には、豊かな資源や財産があります。その価値を最大限に生かし、明るく前向きで、自然、文化、産業が調和したまち、国内外から人や投資、挑戦が集まるまちを目指して、全力で取り組んでまいります。

令和8年度は、

第7次鹿角市総合計画後期基本計画のスタートの年であり、国内外から観光客が訪れ、持続可能な観光地域の創出を目指すため、「観光戦略部」を設置するなど、計画登載事業及び公約を実現させるための新たな取組みなどを推進するため、機構改革を実施します。

また、当初予算は、私が市長就任後、初めての通年予算の編成であり、計画に掲げる将来都市像「ふるさとを誇り未来を拓くまち」の実現を目指し、市民のウェルビーイングの向上を図るため、「投資を呼び込み、誇りを育むまちへ」や「声が届き、挑戦が生まれるまちへ」、「対話が息づき、共感が広がるまちへ」など、持続可能な地域社会を形成していくことを目指しております。

「投資を呼び込み、誇りを育むまちへ」につきましては、若年者雇用の強化に向けた中小企業魅力向上事業のほか、市内企業の人材育成や職場環境改善、DX推進などを支援し、企業の魅力向上を図ります。

また、「まちなかオフィス」を改修し、企業の受け入れ環境の充実を図り、女性や若者に選ばれる企業の誘致に取組みます。

「声が届き、挑戦が生まれるまちへ」につきましては、市内の16歳から24歳の若者を対象とした政策ワーキングの実施により、自分たちの意見をまちづくりに反映する若者議会のあり方などを検討するとともに、若者が自ら企画し実施する「まちの賑わい創出イベント」の開催を支援し、若者主体による地域活性化を図るなど、主権者意識の醸成を図り、活躍できる場を広げます。

また、鹿角高校の魅力化ビジョンを策定し、地域一体での魅力づくりを推進するほか、地域外からの生徒受け入れに向け、地域みらい留学プログラムに参画するなど、生徒確保と社会に開かれた魅力ある教育環境の実現を図ります。

「対話が息づき、共感が広がるまちへ」につきましては、大学や地域が参画する「域学共創プラットフォーム」を新たに構築するほか、大学生等の市内での地域課題の解決につながる実践活動を展開します。

また、首都圏在住者と本市の若者を対象とした担い手の育成に取り組むとともに、二地域居住を推進し、関係人口のさらなる拡大を図り、地域課題の解決や担い手人材の確保を図ります。

一般会計の予算規模は196億500万円で、前年度当初と比較して、5.5%の増となり、公営企業会計を除く特別会計の予算総額は、84億3,314万4千円となりました。

以下、令和8年度の主要施策について、

予定している総合計画の体系に沿い、その概要を申し上げます。

はじめに、基本戦略1「活力を生む地域産業・生業を支える」についてでありますが、
地域産業の成長支援につきましては、市内事業者の労働生産性向上を目指した取組みを強化するため、人材育成やDXの導入及び設備の高度化を支援してまいります。

持続可能な農林業経営の実現につきましては、認定農業者や農業法人などの農業経営体の経営安定と競争力強化のため、農業農村支援機構を核とした経営サポートにより経営の効率化を図るとともに、中心経営体への農地の集積・集約化を進めてまいります。

林業の振興につきましては、森林経営管理制度に基づき、草木・長野地区の経済林を意欲と能力のある経営体に再委託するとともに、十和田大湯地区の現地調査や十和田瀬田石・大湯黒森山地区の森林所有者への意向調査を実施します。

また、北鹿地域林業成長産業化協議会への参画を通じ、地域間の連携強化を図りながら、森林認証を取得した鹿角市産材の活用に連携して取り組んでまいります。

農業生産基盤の整備につきましては、県営ほ場整備事業に採択された毛馬内北部地区において、引き続き面整備工事が進められるほか、間瀬川地区において、新たな基盤整備に向け、関係機関と連携しながら農地集積等を推進してまいります。

また、県営事業で実施している水利施設整備については、花輪大堰や十和田の末広頭首工などについて、県と連携し関係者の理解を得ながら事業を進めてまいります。

働く環境の充実につきましては、鹿角公共職業安定所をはじめ関係機関との連携により地元就職の促進を図るほか、ITを活用した就労機会の拡大や資格取得支援等により女性や若者、多様な人材のチャレンジを促進してまいります。

また、企業の求人活動にかかる、大学生のインターン費用や外国人材受入環境の整備支援などにより、国内外の人材確保を進めてまいります。

農林業の担い手育成と定着支援につきましては、農業法人へのインターンシップのほか、市独自の研修制度により、新規就農を促進するとともに、経営サポートの充実により、新規就農者の定着を図ってまいります。

また、地域林業の将来の担い手を確保し、市内の林業経営体の体制基盤を強化するため、「新規就業者雇用助成金」により、地域林業の活性化と新規雇用を促進してまいります。

次に、基本戦略2の「元気で健やかな暮らしを支える」についてでありますが、

感染症予防につきましては、新たな定期接種として、妊婦を対象にRSウイルスワクチン接種を実施するほか、小児のインフルエンザワクチン接種の点鼻薬に係る助成を拡充し、疾病の発症や重症化予防を図ってまいります。

地域医療体制の維持につきましては、医療機関での診療体制の縮小が進んでいく中で、本市の将来の医療体制について医療の提供側と、患者や市民のニーズを踏まえ、必要性と実現性を考慮したうえで本市で受けられる医療について持続可能な目標を共有するための医療ビジョンを策定いたします。

結婚に向けたサポート体制の充実につきましては、結婚を希望する若い世代が自らのライフデザインを思い描き、その希望を叶えるため、婚活イベントの開催や新婚世帯向けの住宅取得費や家賃費用の助成に加え、外見や内面などを磨くスキル向上や自信を身につけるためのセミナーを開催します。

また、20歳から39歳までの独身男性を対象に、婚活マッチングアプリ利用料を助成し、出会いの機会を拡大してまいります。

子育て支援の充実につきましては、「こども計画」に基づき、こどもや若者が健やかに成長できる環境整備や、ヤングケアラー等の困難を有するこども・若者への支援、さらには子育てを社会全体で支える体制の充実を図る取組みを進めてまいります。

なお、生後6か月から満3歳未満の未就園児を対象とした「乳児等通園支援事業」について、4月から公立保育園での開始に向けて準備を進めております。

また、放課後児童クラブ運営事業において、学校から児童クラブへの移動中の熊による事故を防止するため、スクールバスの運行を計画しております。

高齢者福祉につきましては、地域交流や高齢者のネットワークづくりを促進するため、地域生き活きサロンや会食サービスの推進を図るとともに、新たに熱中症予防のためのエアコン設置費について支援を行うなど、高齢者が安心・安全に暮らすことができる取組みを進めてまいります。

介護予防事業につきましては、高齢になっても要介護状態にならないよう、市民サポーターの協力による定期的なフレイルチェックを行うとともに、シルバーリハビリ体操の取組みと連携しながら介護予防活動の普及啓発に努めてまいります。

障がい者福祉につきましては、令和8年度からスタートする「第7期障がい者計画」に基づき、障がいのある人の自立と地域における社会参加等を支援するため、引き続き、生活介護、共同生活援助、就労継続支援などのサービスの提供のほか、移動の支援や活動の場の提供を実施してまいります。

地域福祉の充実につきましては、複雑化・複合化した課題を抱える世帯等に対し、関係機関が連携しながら包括的な支援を実施し、地域共生社会の実現に向け引き続き取り組んでまいります。

次に、基本戦略3の「快適で安らぎのある暮らしを守る」についてでありますが、

水道水の安定供給につきましては、浄水場や配水池の設備更新のほか、水道施設全体の老朽化対策を進めるための整備計画の策定や、八幡平赤渕地区など3カ所において老朽管更新工事を実施し、計画的に水道施設の更新を進めます。

生活排水対策の充実につきましては、八幡平小豆沢地区の農業集落排水施設を公共下水道へ接続するための管渠築造工事を進め、下水道事業の経営の安定化を図るほか、公共下水道整備認可区域外の合併処理浄化槽の設置等費用の補助額を引き上げ、合併処理浄化槽の普及をさらに推進してまいります。

安全安心な住まいづくりにつきましては、老朽化住宅団地における集約化などの長寿命化対策を進めるとともに、民間住宅の脱炭素化に向けた断熱改修などのほか、中古住宅の利活用に対する支援により居住環境の向上を図ってまいります。

空き家等の適正管理の推進につきましては、空き家等対策計画に基づき、補助制度を活用した自主的な解体への誘導や、周辺に悪影響を及ぼしている空き家への指導を強化することにより、管理不全空き家の解消と発生抑制に取り組んでまいります。

地域公共交通の確保対策につきましては、市民にとって利用しやすく、将来にわたり持続可能な公共交通体系の構築に取り組むとともに、利用者の増加を図るため、定期券・回数券の購入助成を行うなど、引き続き生活バス路線の確保に努めてまいります。

また、八幡平地区デマンド型乗合タクシーについては、住民ドライバーの活用について可能性を調査するなど、持続可能な移動支援を進めてまいります。

農地の保全につきましては、農業・農村の有する多面的機能が維持・発揮されるよう、中山間地域等直接支払交付金の区域拡大を進めながら、農村地域の機能維持が図られるよう取り組んでまいります。

森林環境の保全につきましては、間伐に対する補助に加え、再造林に対する補助の拡充と再造林のための作業道敷設に対する支援により、新植の促進を強化し、再造林の推進による森林施業の持続的な経営と保全を図ってまいります。

また、林業生産コストの低減と搬出間伐等の森林の施業・保育と原木の安定供給を図るため、八幡平上山田地区、石鳥谷地区及び十和田末広生手沢地区において、作業道を計画的に整備してまいります。

有害鳥獣被害防止対策につきましては、新たに鳥獣管理員の配置により捕獲体制を強化し、住宅地などへのクマの出没低減に向けて、緩衝帯の整備、電気柵設置支援に取り組むほか、クマをおびき寄せる栗や柿の木の伐採に対する補助を継続して行いながら、鳥獣被害の防止に努めてまいります。

次に、基本戦略4の「暮らしの安全・安心を高める」についてでありますが、

応急手当の啓発、人材育成につきましては、地域救急救命サポーター制度の拡大のほか、消防職員の救急救命士等の養成を計画的に進めることで救急対応力の向上を図ってまいります。

消防・救急基盤の強化につきましては、消防署南出張所に配備している高規格救急自動車を更新するとともに、消防通信指令システムの更新に着手し、現場の状況を瞬時に映像で把握することで的確な初動対応や出動が可能となる「119番映像通報システム」を導入してまいります。

消防団活動基盤の充実につきましては、能力向上支援メニューの拡充のほか、市内の事業所が消防団員を応援する仕組みを構築するなど消防団の魅力向上を図るとともに、消防団活動拠点施設の整備を進めてまいります。

災害に強いまちの基盤整備につきましては、道路橋の点検や桃枝橋の架替工事など橋りょう長寿命化対策のほか、河川整備事業や急傾斜地崩壊対策事業など、防災・減災インフラの整備を推進してまいります。

また、台風等での倒木による停電を未然に防止するため、東北電力との「災害時の協力に関する協定」に基づく事前伐採により、ライフラインである電力の安定供給を図ります。

次に、基本戦略5の「未来に羽ばたく人材を育てる」についてでありますが、
教育に関する執行方針として、後ほど教育長から申し述べます。

次に、経営戦略1の「まちに若者・活力を呼び込む」についてでありますが、

若者が活躍できるまちづくりにつきましては、人口減少が進む中にあっても、若い世代がこのまちで夢を描き、挑戦できる環境を整えることこそが、本市の持続的発展の鍵であります。

あわせて、若者が主体的に行動し、日々の暮らしの中で楽しさややりがいを実感できる地域社会を築くことが重要であります。

このため、若者が自ら企画・実施するイベント等の開催を支援し、実践の場を創出してまいります。さらに、将来的な若者プラットフォームの構築を見据え、人材や団体の掘り起こしを進め、若者の活躍による地域の賑わい創出を図ってまいります。

地域と共に育む高校の魅力づくりにつきましては、鹿角高校のさらなる魅力向上を図るため、関係者間の意識共有を進めるとともに、目指す姿と具体的な方向性を整理し、「鹿角高等学校魅力化ビジョン」を策定し、地域一体となった魅力づくりを推進してまいります。

さらに、生徒の確保と社会に開かれた魅力ある教育環境の実現を図るとともに、志を持つ若者が本市で学び、暮らす機会を創出し、将来の地域を担う人材の育成へとつなげるため、「地域みらい留学」に取組み、地域外からの生徒受け入れを促進してまいります。

関係人口の拡大につきましては、地方に関心を持つ首都圏住民に本市の関係人口として関わってもらい、本市が抱える地域課題に取り組む人材を育成する、関係人口育成講座を引き続き開催するほか、二地域居住を推進し、地域を支える担い手人材の確保につなげてまいります。

さらに、市出身の若者を対象とした「鹿角家U25」については、「鹿角家U29」に改め、会員の対象年齢を29歳まで拡大することで、本市との継続的な関わりを広げ、市の情報配信や会員向け交流会を行うほか、引き続き、副業型地域活性化起業人制度を活用した人材登用により活動の更なる活性化を図ることで、新規会員の獲得とふるさとへの愛着、Uターン機運の醸成に取り組んでまいります。

地域や大学等との交流の拡大につきましては、大学生等の地域滞在や活動を「関係人口の創出」として戦略的に位置づけ、地域内での交流や実践活動を重視した取組みへと発展させるため、大学・地域・市が参画する「鹿角市域学共創プラットフォーム」を構築し、地域と大学が課題の発見から解決までを共に担う共創型の「域学連携」を推進してまいります。

移住定住の促進につきましては、首都圏での移住フェアや移住コンシェルジュのSNS等による情報発信に加え、新たに移住プロモーションを展開するほか、市内事業所と連携し、一定期間滞在しながら仕事を体験できる「仕事体験プログラム」を引き続き実施することで、移住者のさらなる増加につなげてまいります。

魅力あるブランド農畜産品や高収益作物の生産拡大につきましては、本市ならではのブランド農畜産品が市内外の消費者に広く浸透するよう、販路開拓に向けた魅力発信事業に取り組むとともに、かづの北限の桃やシンテッポウユリといった収益性の高い園芸作物について、生産拡大や園地の承継等に向けた支援等、産地としての基盤強化を関係機関と連携して取り組んでまいります。

また、「かづの牛」については、知名度や販売単価の向上に向けた取組みに対し支援を行うほか、地域おこし協力隊の活用により新たな担い手の確保と魅力発信を図っていくため、令和9年度からの雇用に向けた「おためし地域おこし協力隊ツアー」を実施してまいります。

新技術等の導入による農業の省力化につきましては、省力化・低コスト化のためスマート農業の普及を推し進めながら、農業経営の効率化を支援してまいります。

県内1位の生産を誇る「きゅうり」については、近年の猛暑や渇水により品質低下などの影響が出ていることから、水や肥料の自動供給システムなどのスマート農業機器の導入に対する支援を新たに行い、生産環境の改善と生産量拡大を支援してまいります。

企業誘致につきましては、社会情勢やターゲットとする企業の最新の動向やニーズ等を調査・分析することで、効果的な企業誘致活動を展開するために企業誘致戦略の改訂を行います。

ゼロカーボンシティの実現につきましては、2030ゼロカーボンシティの実現を目指し、地球温暖化対策実行計画に基づく施策を展開しながら、エネルギー関連産業への参入を促してまいります。

再エネ導入については、かづのパワーへの電源供給を目的とした市有地や民有地を活用した太陽光発電設備の導入、事業所や家庭への太陽光発電設備や蓄電池、熱利用機器の導入を支援してまいります。

省エネ対策については、公共施設での省エネ診断の実施に加え、市民や事業者が行う高効率な空調や照明、給湯器、家電の更新や導入を支援してまいります。

エネルギー関連産業への参入については、先進事例や参入に必要な条件等を調査するとともに、市内事業者を対象としたセミナー等を開催し、参入への機運を高めてまいります。

このほか、公共施設での再エネ電気利用の見える化、市内の再エネや省エネ事例集を作成・公表するとともに、脱炭素行動事業者の認定やゼロカーボンサポーターの活用により、市民の意識啓発を図ってまいります。

次に、経営戦略2「世界遺産のまち」を活かすについてでありますが、

文化財の保存と活用につきましては、文化財の保存会や関係団体が行う後継者育成、継承活動を支援するとともに、昨年12月に文化庁の認定を受けた文化財保存活用地域計画に基づき、事業を着実に進め、文化財の保存と活用を推進してまいります。

また、今年度末に完成する鹿角市史などのデジタルアーカイブの活用による学習や研究機会の提供を通した文化財の魅力に関する情報発信や、歴史民俗資料館や先人顕彰館など、郷土の歴史や民俗資料の調査研究の成果に基づいた学習機会や企画展を開催することにより、市内外へ満足度の高い施策を展開してまいります。

世界遺産の活用推進につきましては、引き続き縄文遺跡群世界遺産協議会との連携を図るほか、世界文化遺産としての魅力と、学術的な価値の向上を図りながら、縄文祭の開催やリビングヒストリー事業の成果を観光に結びつけていくなど、史跡の積極的な活用を進めてまいります。

また、史跡を最適な環境の中で将来へ継承し、保存と活用による地域づくりを推進するため、特別史跡大湯環状列石第二次環境整備基本計画を着実に実行してまいります。

地域資源を活かした滞在型観光の充実につきましては、DMOを中心として関係自治体や団体、DMO等との広域連携を図り、周遊観光の促進を図ってまいります。

また、域内の移動の利便性の向上を図るため、観光二次交通として八幡平と鹿角花輪駅を結ぶ自家用有償旅客運送「ドラゴン号」及び十和田湖・小坂町と鹿角花輪駅を結ぶ予約制乗合タクシー「観光旅タク」の運行継続と、利便性向上により鹿角地域の周遊観光促進を図ってまいります。

このほか、JR花輪線を活用したツアーを継続的に開催することにより、盛岡近隣地域への鹿角観光をPRすることで花輪線沿線住民による利用促進を図ってまいります。

また、令和8年は、十和田湖国立公園指定90周年、八幡平国立公園指定70周年の記念すべき年であることから、宿泊助成キャンペーン等の記念事業を実施し、誘客促進を図っていまいります。

インバウンドに選ばれる魅力ある観光地域づくりの推進につきましては、インバウンド誘客を強化するため、英語による鹿角エリアへのアクセス情報が充実したウェブサイトを構築するほか、観光ガイドの強化・育成を図ってまいります。

次に、経営戦略3の「まちの経営力を高める」についてでありますが、

効率的で効果的な行財政運営の推進につきましては、今年度中に策定する「鹿角市行政経営基本方針」に定める3つの視点である「組織運営の最適化と人材育成の推進」、「時代の変化に対応した効率的で効果的な行政運営」、「経営的視点を持った持続可能な財政運営」に基づき、市民サービスの向上にむけた行政手続きのオンライン化の拡大、施設使用料や証明書交付手数料の見直しによる受益者負担の適正化などを進めます。

また、公共施設等総合管理計画に係る個別施設計画の見直しを行い、施設の集約等についてより具体的な方向性を検討するほか、今後見込まれる改修工事等について年度間の平準化を図るなど、経営意識を高め、将来に渡って持続可能な行財政運営に努めてまいります。

デジタル技術を活用した行政サービスの推進につきましては、「スマホ市役所」を導入し、来庁せずとも開庁時間に縛られることなく、スマートフォンから行政サービスにつながる仕組みを整えます。

地域人材の育成、活動支援につきましては、地域づくり協議会等が主体となる「課題解決に向けた地域の自主的な話し合い」を開催するとともに、地域自らが課題解決に向けた取組みを実施できるよう、地域活性化に必要な支援を継続してまいります。

自治会活動の充実につきましては、地域活動の維持と活性化を図るため、地域づくりリーダー研修会の開催や、自治会元気づくり応援補助金などによる支援のほか、集落支援員とともに、集落の課題整理や話し合いを通じて、地域資源を活用した主体的な取組みがさらに進められるよう、引き続き支援してまいります。

以上が、令和8年度に取り組む主な施策であります。

次に、諸般の報告について申し上げます。

はじめに、総務関係についてでありますが、

第7次鹿角市総合計画後期基本計画の策定につきましては、令和6年度から2か年にわたり、検討を重ねてまいりました。

先般、市民会議として設置した「かづの未来会議」の最終回となる第5回会議を開催し、これまで委員の皆様からいただいたご意見の反映状況や、今後のまちづくりの方向性、事業展開等についてご確認いただきながら、計画案を取りまとめたところであります。

また、昨日には、市議会全員協議会においてもご説明申し上げたところであります。

計画策定にあたり、多くの皆様にご協力を賜りましたことに、改めて関係各位に対し、心より感謝申し上げます。

3月8日には「後期基本計画市民対話会(市長と語る 鹿角の未来)」を開催し、私が直接計画の内容をご説明するとともに、これからのまちづくりの方向性を市民の皆様と共有し、ご意見を伺う対話の場を設けることとしております。

対話会でいただくご意見のほか、3月11日まで実施しておりますパブリックコメントで寄せられたご意見等を十分に踏まえ、3月中の計画策定を目指してまいります。

過疎地域持続的発展計画につきましては、令和3年度に策定した現行の計画が今年度末で計画期間を満了することから、令和8年度から令和12年度までの5年間を計画期間とする新たな計画について、今定例会に提案いたしております。

東京都葛飾区との地域間交流につきましては、去る12月16日に葛飾区を訪問し、青木区長及び植竹副区長、長谷川副区長と、今後の両市区の交流について協議を行い、引き続き、観光・スポーツ・文化の交流のほか、教育分野、災害時の相互連携、地域活性化の各分野での連携・協力をさらに深めていくことで合意いたしました。

また、来年度は、葛飾区と連携・交流に関する協定を締結して10年の節目の年となることから、葛飾区との交流を通じて、より首都圏民に本市の魅力の発信を積極的に行うほか、市民の方々にも両市区の交流への理解が深まるよう、随時周知を図ってまいります。

ふるさと鹿角応援寄附につきましては、1月末現在で、寄附件数は13,429件、金額では2億7,747万2,500円で、前年同期と比較し、件数では4.9%の増、金額では8.9%の減となっております。

米の価格高騰による確保数の減少や、主力となっているりんごの不作などで、返礼品の数量に制限がある一方で、アップルパイ、きりたんぽ鍋といった返礼品は根強い人気となっております。

また、12月18日からは、返礼品なしでクマ対策に特化した寄附募集を開始しており、1月末までに95件、実人数で27人、金額では19万円の寄附をいただいております。

関係人口の創出につきましては、去る1月10日に、関係人口育成講座「かづコトアカデミー」の最終回となる第4回発表会を開催いたしました。

9月から4回にわたる講座には、首都圏在住の11人と本市在住の3人が参加し、受講生から、本市との今後の関わり方プランが発表されました。

今後は、本講座の参加者を関係人口のプラットフォームである「鹿角家」の一員としてより関わりを深めていくとともに、受講生それぞれのプラン実現に向けた関わりを継続してまいります。

関係人口の交流につきましては、去る1月24日に、関係人口「鹿角家」の交流イベント「KAZUNO fes. in Tokyo 2026」を東京都内で開催し、約170人が来場いたしました。

本市出身の若者を中心に構成する「kazuno fes.実行委員会」が主体となり、月1回の会議を重ねて企画・運営され、花輪ばやしの映像紹介と笛や摺り鉦の実演をはじめ、たんぽ作り体験、鹿角の風景写真の展示のほか、きりたんぽや鹿角りんごなどの販売を行うなど、本市の魅力を詰め込んだものとなり、これまでの会議やイベントを通じて会員同士のつながりが深まり、関係人口との交流が深まったものと捉えております。

鹿角市くらし応援商品券事業につきましては、市内の加盟店で利用できる額面1,000円の商品券を10枚セットとし、令和8年1月1日時点で本市に住民登録のある方全員を対象に3月上旬から順次発送いたします。

商品券の利用期間は令和8年4月1日から8月31日までとしており、市内の幅広い業種の加盟店で利用可能とすることで物価高騰による家計の負担を軽減するとともに、市内経済の活性化を図ってまいります。

次に、民生関係についてでありますが、

地域福祉につきましては、灯油価格高騰の影響を受ける低所得者世帯の負担を軽減するため、住民税非課税世帯に対して1世帯あたり6,100円を助成する「福祉灯油購入費助成事業」について対象見込みの3,072世帯に対して確認書を送付しております。

3月19日までを申請期限としており、順次、支払いを行っております。

また、障害者施設等に対する、食材料費及び光熱水費等の物価高騰対策支援事業につきましては、市内の29施設等に対して交付を決定しております。

物価高対応子育て応援手当給付事業につきましては、物価高の影響が長期化し、特にその影響を強く受けている子育て世帯を支援するため、高校生年代までの子ども1人につき2万円を給付しております。

1月20日から支給を開始し、2月20日現在で、1,684世帯、2,911人分の振り込みを完了しております。

令和8年3月31日までに出生する子どもを対象に、順次給付してまいります。

保健衛生関係に関する計画策定につきましては、新型インフルエンザ等対策政府行動計画や秋田県計画の改定に伴い新感染症の発生にも対応可能な体制の構築を目指し、鹿角市新型インフルエンザ等行動計画の改定のほか、第3次健康かづの21計画の中間評価を踏まえた改訂及び第3期食の健康づくり計画について、3月末までの策定完了を目指しております。

次に、農業関係についてでありますが、

令和7年産の主食用米の作付け状況につきましては、本市の「生産の目安」である2,181ヘクタールに対し、作付け面積は、2,280ヘクタールで、生産の目安を100ヘクタール程超えた状況となり、本市の収穫量は1万2,300トンとなっております。

令和8年産米の「生産の目安」については、国の需要見通しなどを勘案した県の方針を踏まえ、鹿角地域農業再生協議会では令和7年産の「生産の目安」から、57ヘクタール増の2,238ヘクタールと定め、方針作成者であるJA等の集荷団体に提示しております。

作付け実績との比較では減少となることから、需給バランスの均衡を保つため、引き続き飼料用米などの新規需要米への作付け転換を促しながら、需要に見合った生産を推進してまいります。

森林経営管理制度の進捗状況につきましては、十和田大湯地区の一部を対象に1月13日から森林所有者へ今後の森林の経営や管理について説明会を開催するとともに、森林経営の意向調査を実施しております。

今後、対象となる939筆、560ヘクタールの森林について、適切な森林管理に向けて、一筆地ごとの材積把握と国土調査未調査地区の境界明確化を進め、今後の経営管理方法を定める経営管理権集積計画を作成してまいります。

令和7年9月に発生した豪雨により被害を受けた農業用施設の災害復旧事業につきましては、被災箇所2か所、件数3件のうち発注済みが1件となっております。

年度内完成が困難なことから次年度へ繰り越して実施することとなりますが、春の営農に支障が出ないよう、関係機関等との調整を図りながら、早期の復旧に向けて取り組んでまいります。

次に、観光関係についてでありますが、

令和7年の観光客数と宿泊客数につきましては、観光客数は約160万人で前年比6%の減少となり、大雨により花輪ばやし2日目の運行が中止となった影響のほか、月ごとの傾向としては、4月及び紅葉シーズンである9月以降は前年を下回っており、週末等に悪天候が重なったことなどが減少した要因と捉えています。

また、宿泊客数は約20万7千人で前年比2.5%の増加となり、特にインバウンドの宿泊者が増加しております。

引き続き観光客数や宿泊客数の動向を注視しながら、誘客促進を図ってまいります。

次に、商工関係についてでありますが、

市内の雇用情勢につきましては、昨年12月末現在のハローワーク鹿角管内の月間有効求人倍率は1.26倍で、前年同月と比較して0.15ポイント下回っております。

物価高騰や人手不足の長期化を背景に、管内企業において採用計画の見直しが行われたことなどが要因と捉えております。

有効求人数は建設業、製造業・介護サービス業で多くなっておりますが、全体としては減少傾向にあります。

一方、求職者数はわずかに増加傾向にあるものの、人手不足の状況は依然として長期化しております。

12月末現在における鹿角高校等の新規学卒者の就職状況につきましては、縁故、公務員を除いた就職希望者は45人で、昨年と同数となっております。

このうち、93.3%にあたる42人の就職が内定しており、内訳は県内が昨年比9人減の27人、うち鹿角管内は昨年比7人減の20人となっており、県外は昨年比9人増となっております。

就職希望者の県外志向が強まっているものと捉えており、引き続き、関係団体による高校への働きかけや、地元企業の積極的なPR活動を推進し、管内就職への意識醸成を図ってまいります。

物価高騰対策につきましては、1月末までの使用期間としておりましたデジタルプレミアムペイの利用実績につきましては、発行総額の99.9%に当たる5,995万1,723円となりました。

企業誘致につきましては、東京に本社を置く株式会社シナジーシステムが秋田県誘致認定制度の要件を満たしたことから、去る12月12日、同社、秋田県及び本市の三者により立地協定を締結し、まちなかオフィスに入居し事業を開始しております。

同社はコンピューターシステムの企画・開発・運用保守業務や、インフラ構築・運用保守監視業務などの情報処理サービスを主業としたIT企業であります。

現在の従業員数は2人で、将来的には5人の雇用を予定しております。

首都圏からのシステム開発・運用案件の受託と、鹿角地域の中小企業や行政機関に対するDX支援を軸に、地域における人材育成と新たな事業機会の創出、さらには地域経済への貢献を目指しております。

引き続き、情報処理サービスを主業とするIT企業の誘致を積極的に推進してまいります。

次に、地球温暖化対策についてでありますが、再エネ電気負担軽減支援事業につきましては、12月末現在で、再生可能エネルギー由来の電気を使用する個人91件、事業者88件の電気料金の一部を助成し、光熱費の負担軽減と温室効果ガスの排出抑制を図りました。

また、鹿角市脱炭素行動事業者として、新たに4者を認定し、認定事業者は合計で26者となっております。

引き続き、事業者の脱炭素行動を促すとともに、事例を公表することで事業者をはじめとした市民の地球温暖化防止への取組意欲の喚起につなげてまいります。

次に、教育関係についてでありますが、

ふるさと・キャリア教育の推進につきましては、去る1月19日、本市教育委員会が、「第18回キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰」を受賞いたしました。

令和3年度から「ふるさとかづの絆プラン事業」を展開し、市内全域をふるさと体験のフィールドと捉え、学校同士が連携して、地域特有の農産物の生産や伝統芸能の体験活動を通じた交流学習を実践していることが高く評価されたものであります。

こうした活動を通じて、郷土愛の醸成のほか、児童生徒の地域への貢献意欲や自己肯定感の向上が図られておりますので、今後におきましても、関係機関との連携・協力を図りながら、ふるさとを誇り、ふるさとを支える人材の育成に取り組んでまいります。

令和7年度鹿角市二十歳のつどいにつきましては、去る1月11日に、文化の杜交流館を会場に開催しております。

開催にあたりましては、参加対象者で組織した「二十歳のつどい実行委員会」から、準備をはじめ当日の司会進行に至るまで、積極的に参画いただいております。

当日は、対象者241人のうち、192人が出席し、参加率は79.7%と、悪天候の中での開催ではありましたが多数の参加があり、盛会裏に終了しております。

今後も、未来を担う若い世代が、親交を深め、ふるさとの良さを感じられる機会を創出してまいります。

かづのキャンパス構想の推進に位置づけた、大学との協働実習につきましては、去る2月19日から23日までの5日間、東洋大学文学部教育学科の学生4人を地方創生協働実習の一環として受け入れ、世界文化遺産を活用した教育プログラムについて検討、提案をいただいております。

今後も、大学の研究・知見を教育の観点から政策形成に反映させるとともに、将来的なサテライトキャンパスの設置を目指し、大学研究プログラムの通年受入れの実現に向けた取組みをさらに推進してまいります。

文化の杜交流館開館10周年記念公演につきましては、去る1月25日、市民参加型ミュージカルを午前11時と午後2時の2公演開催し、合わせて710人の来場がありました。

開催にあたり、多くの市民のほか、市ゆかりの俳優や、劇団スーパー・エキセントリック・シアターをはじめ関係者の皆様の協力により、盛会裏に終了しております。

今後も、市の文化芸術を担う人材育成と合わせ、各種イベント開催を通じて賑わいを創出してまいります。

スポーツによる交流人口の拡大につきましては、

2月14日から17日まで「第80回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会」が青森県大鰐町を主会場に開催されましたが、本市では14日から16日までスペシャルジャンプ競技とコンバインド競技を分離開催し、全国各地から87人の選手をお迎えして、全日程を終了することができました。

大鰐会場でのアルペン、クロスカントリー競技に出場する選手団の一部についても、鹿角市内に宿泊しており、地域経済の活性化に貢献できたものと捉えております。

次に、本定例会に提案する補正予算の概要についてでありますが、

一般会計では、除雪委託料の追加、地方バス路線運行対策費補助金の追加、鳥獣被害防止総合対策交付金の追加など実績見込みによる事業費の調整のほか、国の補正予算に対応した農地中間管理機構関連ほ場整備事業負担金の追加、花輪大堰改修事業費負担金の追加、道路補修工事費の追加などを中心に編成いたしました。

その結果、補正額は初日議決分を合わせて4億4,976万8千円の増額となり、補正後の予算総額は209億4,034万8千円となりました。

このほか、国民健康保険事業特別会計及び介護保険事業特別会計では債務負担行為の追加、上水道事業会計では、配水管等更新工事費の増額など、下水道事業会計では、下水道管渠整備工事費の減額など、実績見込みに基づく調整を中心にそれぞれ補正を行っております。

本定例会には、報告案件1件、人権擁護委員の諮問案件1件、人事案件1件、専決処分の承認案件1件、過疎地域持続的発展計画の策定案件1件、特定の事務を取り扱う郵便局の指定案件1件、条例案件27件、補正予算案件6件、当初予算案件6件、あわせて45件のご審議をお願いいたしております。

詳細につきましては、それぞれの担当部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議のうえ、ご可決賜りますようお願いいたします。

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